【名作紹介】「かまいたちの夜~アドバンス~」感想&レビュー/ゲームアーカイブスで遊べるゲーム②

暑い季節には気分だけでも涼しくなるようなゲームを紹介しよう!とクーラーガンガンの部屋で遊び、書きしたためた(笑)、超有名作「かまいたちの夜」について紹介します。

今回遊んだのは2002年に発売されたGBA版ですが、以前にPS版をゲームアーカイブスでプレイしたことがあります(SFC版は未プレイ)。

以下、ゲーム本編のGBA版のスクリーンショットを掲載しています。(真犯人やトリックなど)核心的なネタバレはしていませんが、一部のエンドエピソードを掲載しているため閲覧にはご注意ください。
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「かまいたちの夜」とは…?

「かまいたちの夜」は1994年にスーパーファミコン用のソフトとして、チュンソフト(現:スパイク・チュンソフト)より発売されました。同社の登録商標にもなっているアドベンチャーゲームのジャンルの一つサウンドノベルです。CEROは17歳以上対象の[D]。

この「サウンドノベル」というジャンルは、本を読むように文章を辿りながらも、ゲームの特性として効果音・BGM・映像効果が加わることで臨場感が増し、さらにプレイするという形でプレイヤー自身が物語の結末を決め、それを見届けていくことになるというもの。

「(サウンド)ノベル」作品はチュンソフト以外が発売したものも数多くありますが、それらすべてを含めても一番有名なのが、今作「かまいたちの夜」であり、むしろ「かまいたちの夜」がきっかけで数多くの作品が生まれたといえるでしょう。

未プレイの方でもタイトルだけは聞いたことがあるという人も多いかと思います。

鎌鼬(かまいたち)について

スーパーファミコン版以降も、プレイ環境の改良やシナリオが追加され【特別篇】と名前も変えたプレイステーション版、ゲームボーイアドバンス版、モバイルアプリなどがあり、さらに2017年にはPSVitaにて「かまいたちの夜 輪廻彩声」というリメイク作品など、多くの機種/ハードに移植されています。

この点もまた人気&知名度の高さが窺い知れますし、シリーズの続編が発売されたのもこの「かまいたちの夜」だけです。

ちなみにこの記事を書いている2021年9月現在、「かまいたちの夜」はNintendo Switchで遊ぶことはできません(検索上位にあったので一応追記しておきます)。
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「かまいたちの夜」の概要

主人公とガールフレンドの名前は変更可能

物語はスキー旅行に出かけた大学生の主人公・透とガールフレンドの真理が猛吹雪の雪山、通信網が遮断されたペンション「シュプール」を舞台にした殺人事件に巻き込まれ、透(プレイヤー)は真理を守るために、犯人捜し/推理を進めていくことになるというもの。

そんな、まっすぐに受け取ればホラーやサスペンスものなのですが…

プレイヤーの選択次第で変わる無数の分岐点によってコメディにもパロディにも転ぶという、バラエティに富んだ?ちょっとふざけた(褒めてる)作品であり、物語本来のスリリングさと時折垣間見せる脱力感のギャップが人気の理由のひとつでもあります。

あれ?雪山に行ったはずが…?(大阪エンド)

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「かまいたちの夜」の魅力

シルエット

まず「かまいたちの夜」という作品の斬新な要素の一つとしてキャラクター全員が(青い)シルエットであることが挙げられます。

シルエットであることの特徴として、登場人物たちの表情はうかがえず、それぞれがあらゆる場面で何を考えているのかが(表情からは)全く読み取れないことになります(シルエット自体には特徴があるため個人認識は容易です)。

見ようによっては安上がり?手抜きか?とも思われそうな要素ですが、本作においては非常に重要な存在となっており、うかがい知れない部分をプレイヤー自身が想像し、イメージを膨らませることによって、”自らが作り出す恐怖”という最大限のスリルをうまく引き出しています。

ほかにもホラーやサスペンスの要素における絵のタッチはマイルドでも過激でもどちらに転んでも一言物申されがちな部分であるため、これがシルエットであることによって議論よりも斬新さ、真新しさとして違った受け入れ方をされたように思います(もちろん何かしらの意見は必然的なものですが…)。

愛しのガールフレンドの(顔面への)理想も高まるばかり…(笑)

キャラクターデザインに対してもイラストではないからこそ好みで分断されない、そこで敬遠されにくいというのも評価を分けた点ではないでしょうか。

サウンドノベルの真髄

本作の魅力はなんといっても物語に惹き込む洗練された文章、その無駄のなさ。

ノベルゲームの宿命ともいうべき文字の多さ(画面内の表示)において、絶妙な行間や場面の切り替わりのうまさと、雰囲気を深める250種類にも及ぶ効果音によって相乗効果が生まれ、作品世界に惹き込まれます。

効果音は種類の数が物語るように、窓の外の猛吹雪を感じる環境音から、恐怖を煽る意図的なメロディーや悲鳴、足音やドアの開け閉めのような些細な生活音などなど多種多様です。これはプレイをしてこその醍醐味です(文章では伝えられないので)。

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選択肢とエンディングのバリエーションの豊富さ

本作は物語のなかで、プレイヤーに運命(進行)を委ねる選択肢が多数カットインし、それにより主人公の透はもちろんのこと、ペンションに居合わせた人々の運命も変わっていきます。

この無数の選択肢とその分岐によって明暗を分けるエピソードの数々とマルチエンディングが用意されており、エンディング数だけでも46個あります。

個人的にお気に入りの(バッド)エンドは、無限ループを繰り返す「釡井達の夜」

選択肢やその末路に対して、プレイヤーの分身である透自らが選んだ言動/行動による結果として納得出来るものなで、読みながらにあえて分かりやすいバッド(お笑い項目)を選んでみたり、むしろそれが楽しかったりもして、真相に辿りつくという攻略(クリア)だけではない面白さがあります。

もちろん生易しい選択肢だけではなく(当然)推理力を試されるものが多いため、デッドエンドは真相以上の被害の拡大といったものが大多数で、選択肢によっては犯人も異なります。

しかしその展開もまた、まぎれもなくプレイヤー自身(の選択)が引き起こしている(いた)ことが後々ですが理解できるのも面白かったり。

真犯人にたどり着いていない(解決していない)以上真相以外はすべてバットエンドの扱いなのですが、それぞれの展開、末路において、とってつけたものではなく、そこに辿り着いたという整合性は取れています(細かいこと言い出したら、余計な事するなよ!って人は多々いますが(笑))。

バットエンドの多くが疑心暗鬼における勘違いや暴走といった類のものではあるものの、その一歩間違えばだれでも(自らも)敵になりうるという視点においての(エピソードの)レパートリーの多さは必見です。

特に大体のプレイヤーがはじめに辿りつく、一番有名な?想い人に葬られるエンディングは真相(トゥルーエンド)よりもはるかに印象深くトラウマもの。物語や真犯人のトリックよりもこのラストを覚えているという人は多そう…。

GBA版は画面は真っ赤になりませんよ。

未プレイの方は1回目は是非、攻略情報を仕入れずにやってみるのがオススメです(1回目はきっとこのラストに出会うことでしょう)。

フローチャート機能

選択肢とエンディング数の多さから必然的にトライアンドエラー(周回)を行っていくことになりますが、PS版から改良されたフローチャート機能によって、選択肢の箇所どこからでも(好きな場所から)読み直し、割り込みが可能です。

さらに1度見たルート&エンディングに関してはどの選択肢を選んだことによるものなのかすべて分かりやすく記録されているため、スーパーファミコン版以降は格段に遊びやすくなっています(スーパーファミコン版は章立てによるショートカットが可能です)。

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「かまいたちの夜」の聖地

作品に登場する、惨劇の舞台となるペンション「シュプール」。

こちらは長野県白馬村に実在する「クヌルプ」というペンション&コテージを利用して撮影されており、ゲームの発売から20年以上が経った2021年現在でも作品世界を感じることが出来ます!

ペンション&コテージ
「クヌルプ」

作品に名前が登場するマッドケーキも食すことが出来るそうで、作中のアングル探しを楽しむのはもちろんのこと雰囲気、料理名なんかも存在するとはロケ地マニアにはたまらない場所です。作品のファンが聖地として訪れたくなる理由も分かります(私も一緒に行ってくれる&ごっこしてくれる友達が欲しいぜ…!)。

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今、「かまいたちの夜」を遊ぶなら?

今回私が遊んだGBA版はハードそのものの人気やGBAソフトの全体的な高騰化によって、中古市場ではお手軽に手に入るSFC版やPS版とは違いそこそこの値段で売られています。

しかしGBA版だけの要素やどうしてもといった押しの要素はなく、むしろPS版には収録されている【真理の探偵物語編】と【ちょっとエッチなかまいたちの夜編】が容量の問題で収録されていません。

GBA版は(おそらく)携帯性が魅力の一つだと思いますが、その点で言えばPSのゲームアーカイブスで上記の追加シナリオが入った、実質全部盛りのPS版をPSVITAにダウンロードが可能です(値段:838円)。個人的にはそっちの方で良いんじゃないかなと!

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