【感想&レビュー】「アザーライフアザードリームス」~ローグライクダンジョン探索のモチベは街で待っている女の子~(ネタバレなし)~

【感想&レビュー】「アザーライフアザードリームス」~ローグライクダンジョン探索のモチベは街で待っている女の子~(ネタバレなし)~

目次

町での生活

ダンジョン探索においてランダムマップとはいえ毎回(階層の)1階、レベル1から始まる攻略は非常に繰り返し感があり、特に中階層(~20階程度)まではかなりの回数挑戦することになるため、(それがローグライクゲームの良さであるとはいえ…)悪く言えば飽きを感じてしまう危険性はあります。

しかしその単調ともいえるダンジョン攻略の解消(中和)が帰還した際の町側に準備されているというところ、「町での過ごしかた/暮らし」の自由度の高さに本作の工夫と魅力を感じます。

金銭の使い道

本作ではダンジョン探索中に直接拾ったり、取得したアイテムを売却することで得たお金は全て町での生活で消費することになります。

良い武器や防具、強い使い魔(タマゴ)というようなダンジョン攻略に繋がるような使い道はなく、あくまでも暮らしや町に対する貢献的な消費、表面上の満足度が売りの要素になっています。

ゲーム進行に影響を与える強制力は町(生活)側には一切ないため、お金は後先考えず好き勝手に散財が出来るということでもあります。

たまにおかしな発言がある吹き出し(笑)

使い道は「羽振りの良さ」といった印象が強く、主に「大工」に頼むことになる「娯楽施設の建設」「自宅の増築」に(行うのであれば)多くの金銭を割くことになりますが、これらは出来上がるものが大きいことと、住人(依頼者)の反応が変わり(ありがたがられ)達成感が得られます。

住人の依頼

町の住人からの依頼としては「娯楽施設の建設」「既存の建物の改築(増築)」があり、いずれも出資者(オーナー)の立場として完成後は崇められることになります。

「娯楽施設」はそれぞれ建築依頼時に町のどこに建てるか位置が指定でき、町づくり要素も感じられます。

そしてカジノ、演芸場、ボーリング場、競魔場、ジムなど完成後はミニゲームとして遊ぶことも可能で、女の子との出会いのきっかけになる場所(施設)もあります。

自宅の増築

さらに「自宅の増築」では、外観の豪華さ(大きさ)はもちろんのこと、室内がグレードアップされていきます(3段階グレードで、あばらや→人並の家→豪邸といった感じ)。

お風呂もご覧の通り

そして部屋が広くなる(増える)ので室内をおしゃれに飾るインテリア(家具、家電、置物など様々)を購入したり、乗り物を買って町の中の移動を(少し)快適にしたりと、こちらもストーリー進行に影響力を持たない表面的なものではありますが、それらに対するアイテムの数も多く準備されており、些細な部分も十分に作りこみを感じ、楽しむことが出来ます。

女の子との交流

本作の特徴であり最大の魅力は(だと思っているのは)登場する女の子の多さ

主要キャラクターは3Dポリゴンと合わせて静止画も表示されますが、この完成度の高さが素晴らしいのです。

「モンスバイア」の町には…幼馴染、ライバル?の妹、万屋のチャキっ子、食堂の看板娘、薬を待つ病弱の子、異国から来た踊り子、読書家のメガネっ子など魅力的な女の子がたくさん。

7人それぞれに異なったイベントが準備されており、絶対に誰かはハマるギャルゲーかと見まがうほどの充実っぷりです。

何より、”誰かひとり”を選ぶ必要はなく、”全員攻略が可能(というかそれが主)”で、「ダンジョン探索」と「町での生活」の往復によって大成していく主人公の姿に女の子たちの印象(反応)が変わっていくという、プレイヤーの行動(主人公の成長)が意味をなしており、現実味バンザイな色欲でモチベーションが上がる(しかも7人分も)という楽しみに溢れています。

そしてハーレムを作ろうが、中途半端に虚ろいを見せようが、女の子は誰一人として主人公を責めるようなこともなく、悪い印象が付くことも爆弾を持つこともありません。もう最高ですね(笑)

注意点とやや気になる点

本作は難易度の選択は在りませんが「挑戦を繰り返すことで(少しづつ)強くなる/前進する」という根気強さがあれば詰むことはない作品(RPG)です。

ただ繰り返しや継続の難点としてダンジョン探索にかかるプレイ時間の長さとそれに反比例した救済のなさ”をやや感じました。

ダンジョンの最上階(クリア)は40階ですが、筆者の感覚では20階あたりでプレイ時間が毎回1時間を超えているのが普通レベル。ダンジョンの上階に進む昇降機の位置も(もちろん)毎回ランダムのため、探索を無視して上階だけを目指すにしても結果としてプレイ時間に大差はないです。

そしてローグライクゲームとして当然とはいえ、ダンジョン内で「セーブ」が出来ない=1発勝負であることがさらに緊張感を高めています。「中断」はありますが、あくまで「中断=途中終了」であり再開時の1度の「ロード」で消滅です。

すなわちローグライクゲームというランダムにも左右される常にギリギリ感のあるダンジョン探索において、5分や10分の探索ならまだしも、1時間のプレイが水の泡…なんてことがざらにあり得るわけで、チャレンジャーでもスリラーでもなければ、かなり余裕を持ってダンジョンを離脱(町に帰還)する必要があるのです。

そこに追い打ちをかけるのがダンジョンの離脱が気軽に手軽に出来ない”という点。

まずダンジョンから町に帰還する(ダンジョン離脱)には、「風の水晶」というアイテムを使う以外の方法はありません。敵にやられての離脱(帰還)はその回の探索の記録/アイテム全没収の実質ゲームオーバーです(使い魔の経験値は残りますが、強化し続けた武器が没収されるのは致命的…)。

そんな中で「風の水晶」がダンジョン探索でランダムにしか手に入れることが出来ないアイテムになっています。町には売ってありませんし、なんならダンジョン内での出現頻度もそう高くはありません(完全ランダム)。

これによって「風の水晶」の貴重性/稀少度がかなり高く、ダンジョン探索において常に最良の結果を残して帰還をしなければいけない使命感すらあります。最低でも次回分の「風の水晶」を手に入れるまでは帰還出来ないといったところ。改善策がプレイヤーの頑張りにはないことで心が折れかねないな…と少し心配にはなります。

ただ前述したように積み重ねでコツコツが重要な作品なので、少しの不満点はあれども根気強く適度に生活を楽しみながら息長く遊べる作品として味わうことが出来る。ということでこの点は昇華しようと思います。

まとめ

以上、久しぶりに遊んだ「アザーライフアザードリームス」の感想でした。

筆者のクリアタイムは約33時間でしたが、ローグライクゲームの特性上ここは大幅に変動があるかと思います。

いずれにしても人生を存分に味わえるローグライクゲームの中でもダンジョン探索以外も楽しみたいと思っている人に是非お勧めしたい1作です。

(C)1997 KONAMI ALL RIGHTS RESERVED.

1 2

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Please Share
目次