【感想&レビュー】「アザーライフアザードリームス」~ローグライクダンジョン探索のモチベは街で待っている女の子~(ネタバレなし)~

【感想&レビュー】「アザーライフアザードリームス」~ローグライクダンジョン探索のモチベは街で待っている女の子~(ネタバレなし)~

先日購入紹介した「アザーライフアザードリームス」。この作品は厳密には終わりはない(とされている)のですが、一応エンディングを迎えたので(ダンジョンの最上階まで到達したので)、クリア後の感想&レビュー記事を書いていきます。

以下、ゲーム本編のPS版のスクリーンショットを掲載しています。
ネタバレというほどの伏せられたストーリーではありませんが、一部のゲーム画面を掲載しているため閲覧にはご注意ください。

目次

「アザーライフアザードリームス」とは…?

「アザーライフアザードリームス」(通称:「アザアザ」)は1997年11月にコナミより発売されたPS用アクションRPGです。

のちに廉価版は登場していますがアーカイブス化はされていないため、現在ではディスクでのみ遊べる=プレイ環境が制限された作品になります。

本作はローグライクゲームの大枠(システム)を網羅しながらも、独自の要素によって個性(特色)が確立されており、筆者がかつて遊んだ作品の中でも印象に残っている1作です。今回は10年以上ぶりに遊んでみました(=初見プレイではないです)。

★購入した時の記事(↓)

あらすじ

砂漠の町「モンスバイア」に住む、魔物使いの血を引く少年コウ(主人公/名前変更可)。

町に隣接する魔物の潜むダンジョン「魔物の塔」に入ることが出来る15歳を迎えたコウは、トレジャーハンターとして家計のため、そして塔で行方不明になった父親の影を追ってこのダンジョンに挑んでいくことになります。

特徴

本作はタイトルから読み取るように「プレイヤー自身で人生を選択する/味わう」要素があります。

家に押しかける女子たち(嬉しい)

危険なダンジョン「魔物の塔」に挑む対価として金銭を手に入れることで生活が裕福になっていくわけですが、自宅を大きくしたり、「モンスバイア」の町に娯楽施設を作ったり、住人の悩みや要望を聞いたり、女の子と仲良くなったり…と(介入するしないも含めて)日々を過ごしていきます。

町でキャーキャーいわれちゃう(嬉しい)

(事実とは言え)すべては「お金と自己満の優越感」という元も子もない言い方にもなりますが(笑)、この「ダンジョン探索」「日常生活」の連動性によって「成り上がりとその過程」をプレイヤーの自由な選択で有形(建物)、無形(反応や好感度)さまざまに、そして存分に味わうことが出来ます。

本作の要素を細かく紹介していきます。

ダンジョン探索

まずゲームとしてのクリア条件は「魔物の塔(ダンジョン)」の攻略、最上階(40階)に辿り着くことですが、これは想像しうる、ローグライクゲーム…(毎回/毎階、マップ・敵・アイテム・ワナの位置すべてがランダム)が確立されており、ダンジョン攻略を飽きさせない作りになっています。

そして主人公(プレイヤー)の段階的な成長(後述)、上階に向かうほどに強くなる敵というダンジョンへの挑戦を繰り返してなんぼのゲーム性です。

移動とバトル

(近くだけ)マップのマスの色でアイテムや敵の位置が確認可能

ダンジョンでの移動やバトルの要素は以下。

・1マス移動のターン制
・ナナメも含めた8方向
・(バトル時)段差の有利不利あり
・攻撃は、武器/使い魔の魔法/玉(アイテム)
・回復は、探索中の歩数による少量ずつと薬草(アイテム)

ほかにもステータス異常/強制移動/武器を錆びつかせるなどのやっかいなワナが毎階結構な量潜んでいます(ちょっとイライラするレベルであります)。

アイテム

アイテムは大枠だけにしても、武器・防具/タマゴ/草/種/実/粉/玉/水晶/ルーペがあり、さらにそれぞれ複数種あります。アイテムの補助力/影響力は強く、ダンジョン探索を有利に進めるための使い分けが大事になっており使用タイミングにおける攻略性も高いです。

また帰還時は(ほぼ全て)売り物になるため、持ち帰る価値を重視するのも意識する点になります。当然のように所持できる容量の上限(もちろんカツカツ)があるため頭を悩ませることになるでしょう。

タマゴ

本作の特徴的な要素の一つに、ダンジョン探索中に(ランダムで)手に入る「タマゴ」とその使い道があり、主に2つに分かれます。

①:「タマゴ」を孵化させて「使い魔」として仲間にする。

まず「使い魔」についての紹介からになりますが、ダンジョン探索には最大2体まで「使い魔(モンスター)」を仲間として連れ歩くことができ、属性魔力(魔法)を活用して敵との戦いを有利に進めていきます。

その「使い魔」を手に入れる方法こそが、ダンジョン探索で「タマゴ」を見つけ、自宅の魔物部屋(保管庫)で孵化させるということになります。

「使い魔」は3種類(火・水・風)の属性に分類されており、敵との相性が分かりやすい強弱点としてダメージに反映されます。

さらに「使い魔」には経験値によるレベルアップがあり、ステータスが強化されていくのはもちろんのこと、属性を伴う上流の技を習得したり、使い魔によっては進化(姿が変わる)したり、「使い魔」同士の融合を行ったりと育成することやモンスター図鑑を埋める楽しさもあります。

②:「タマゴ」をアイテムとして売って金銭を得る。

もう一つは「タマゴ」をそのままアイテム(売り物)として売却する金銭取得が目的の用途。

これはダンジョン探索を繰り返していく中で「タマゴ(使い魔)」の重複が出てきたり、自宅の保管庫(魔物小屋)がいっぱいになってしまったりとやむをえない場合が多いものの、罪悪感なくお別れをすることは出来ます。

なにより「タマゴ」はゲーム内で価値の高い品(アイテム)となっており、高値で買い取って貰えます。

自宅の魔物小屋

ちなみに「タマゴ」から孵化させた「使い魔」の状態でも売却は可能ですが、孵化させた人物(プレイヤー)に”懐く”という概念があるため、「タマゴ」の値段の10分の1以下でしか買い取って貰えません。その額、薬草レベル…。割り切った選別は時として必要になっています。

強化要素

主人公・コウ(プレイヤー)は、ダンジョンに挑戦する度に「1階から、レベル1から」始まるルールです。

ダンジョン探索中は敵を撃破することで経験値を得てレベルが上がっていきますが、ダンジョンを離脱(町に帰還)の際にその累積はリセットされてしまいます。

これについて、それじゃあいつまでたっても…「(主人公は)強くなれないじゃん!」「ダンジョンの先(上階)に進めないじゃん!」ということになってしまうわけですが、その点はもちろん考慮されており、本作で”強化されていく”要素は主に2つあります。

①:(主人公の装備する)武器/防具

主人公が装備する武器(剣や杖)と防具(盾)はダンジョン内でランダムに入手することが出来るアイテムの「研錬の砂」で強化が可能です。ちなみに装備は武器(剣や杖)と防具(盾)の2種類のみです。

「研錬の”赤い”砂」…武器
「研錬の”青い”砂」…防具

1度の使用で数値(武器ステータス)が+1強化され、ダメージ(増加/軽減)に直結しています。

前述のとおり、主人公のレベルはダンジョン毎に制限がありますが、武器/防具は累積強化(砂使用の分だけ強くなる/最大+99)のため、同じ《レベル1》のスタートでも武器/防具の付加価値で強さが手に入っていくということになります。

注意すべきは前述のダンジョン内のワナ(ランダムトラップ)によって”錆びて”しまう(数値が-1される)可能性があること。序盤に「金の剣」「ダイヤの盾」など、錆びない(ワナの影響を受けない)武器/防具を手に入れ、それをひたすら強化しつづけることが大切です。

ランダムゆえにワナまみれなんてこともありえる…

②:「使い魔」のレベルアップ

もう一つ強化できるのは前述の「使い魔」と呼ばれるダンジョンを連れ歩ける相棒モンスター。

この「使い魔」は主人公/コウと違い、敵撃破時に獲得した経験値、上がったレベルが累積されていきます。すなわちダンジョンに挑む度に「使い魔」は強くなっていくということです。

「使い魔」はプレイヤーの命令でポジショニングやUIに加え、攻撃力にも防御壁にもなってくれる心強い存在です。

次ページ:町での生活側の要素

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