その他:気になる要素
各ルートの始まりのムービーは誰?
【本編】/各ルートの始まりで毎回流れていた赤い月の下、何者かの視点で水の中から這い上がっていく映像。
聞こえる荒い息遣いの人物は誰/何者なのか?
答えは、山城先生
各ルートを重ねるごとに映像が少しづつ長くなっていきますが、【真相編】に繋がる未海ルートでは最後まで映し出され、顔も露わになります。その顔は(わかりづらいですが)山城先生です。
未海が”誰か(女性)”として「黄泉人」を察知し、「大鷲」と共に訪れたのは山城先生が眠る《魅果の森》。山城先生が「黄泉人」となって蘇ったという場面を意味しているといえるでしょう。
未海の鷹目について
本編で常々語られていた、未海の「鷹目」…「黄泉人」が分かる能力は覚醒したのか…?
【WORSTEND】の描写と未海の「そこにいるのね」という言葉をフラグとするならば、《8月31日》に黄泉人に気づいている=能力が覚醒して別荘を訪問したということなのでしょうか?
まず【本編】/未海ルートでは、《8月24日》:夏祭りの日に山城先生の正体には気づいていません。”大切な絆の記憶の喪失”という「黄泉人」の特徴からその存在に確証をもっただけです。
さらに【本編】/雪乃ルートでは日付は明記されていないものの、おそらく雪乃が町から去った日である《8月27日》:竜崎が(これまたおそらくですが月見里彩芽に)未海の一日も早い覚醒を待っていることを発言しているためまだ覚醒していないといえます。
続いて【真相編】の《8月30日》:お別れ会でも雪乃が「黄泉人」だとは気づいていない(主人公が雪乃の正体を明かした)ので覚醒していないことになります。
これらのことを整理すると、8月30日までは確実に覚醒していないと断言できます。【WORSTEND】の《8月31日》の描写をどう判断するかによって覚醒したと考えることも出来ますが…、違和感が残る点もあります。
それは舞美ルートで語られる《9月某日》の山城先生の犯行(黄泉落ち)。
山城先生の犯行(黄泉落ち)が起きているとすれば、未海は山城先生が「黄泉人」だと気づいていない=「黄泉落ち」を食い止めることができなかったことを意味しています。
だとすれば単純に考えて《8月31日》に覚醒したわけではないということなのでしょうか?
または覚醒していたけれど山城先生にたどり着く前に先生が先に「黄泉落ち」してしまったか?9月某日=9月1日、2日であればわからなくはないですが…。あとは、雪乃と山城先生の正体に気づいたタイミングには個人差があるとか?覚醒のタイミングはルートによって違うとか?
ここで結論付けたのはさんざんあれこれ書きましたが…「覚醒していない」です。
まず【本編】内で幾度も”能力が宿っていない”フラグを立てながらに「覚醒した」「宿った」という描写や発言が最後までなかったこと。
そしてラストの月見里彩芽の発言と魅果町への帰郷。故郷を嫌い捨てた”鷹目の有力候補”だった彼女が町に帰ってこなければいけない理由は彼女の発言込みで、”未海がまだ覚醒していないから”と考えられます。続編のキーは「鷹目」とその「覚醒」にあるのではないでしょうか。
【WORSTEND】の《8月31日》の訪問時の応対はあくまでも感覚や違和感、雰囲気の領域を出ていないというところかと。
【本編】/未海ルートの始まり、黄泉人になった人物(山城先生)の雰囲気を感じ取って魅果の森を訪れていたり、「黄泉人」の気配をぼんやりと感じ取る(見る)レベルで《8月31日》に別荘を訪問したとしてもあの場面は成り立ちますし、納得も出来ます。
演出という面でもあそこで(初見で)未海が別荘に訪れ、意味深な発言をすることによって恐怖を増大させ、ミスリードを誘うってことでもあるし…ってこれもメタ的にですが(笑)
壬生の犯行とエンドはどれだろう?
壬生の犯行については彼の逮捕時に明かされていること=【本編】での意味あり行動の全てかつ、”それのみ”だと思われます。
人気のない場所への呼び出し(記者)、パンダ男での暗闇襲撃、脅迫状、カギ盗難と深夜の不法侵入、爆弾設置などどれも手口はシンプルに陰湿で卑怯なものばかりです。バリエーションは豊富ですが、直接2人以上を狙う場合は暗闇・意表がマスト。そしてあくまでも”人”がやったと想像しうる域です。
彼の犯行で強制エンドにまでなるのは、【本編】/雪乃ルートで「盗まれたカギをその日のうちに学校に取りに行く」という彼の狙い通り女子2人を残して主人公(男手)が家を空けた場合のみです。
この場面でだけ【WORSTEND】ではなく【BADEND】表示である点も切り分けの一つだと考えていいのではないでしょうか。
続編について
本作が発売されたのは2018年。
本編内は完全なる続編を示唆してのラストでしたが、2021年現在もまだ直近での情報は聞こえてきません。
ただ2019年と2020年の4Gamerの年末コメントにて本作のプロデューサーである、金沢十三男氏(トイボックス)は続編の存在/制作していることを匂わせています。
わかっている情報をここに引用しておきます。
勝手に問題発言をすると、「ワールドエンド・シンドローム」の続編は「ワールドエンド・フェノメナン」です。(※2019年末コメント)
2021年は、2018年に発売した「ワールドエンド・シンドローム」の新たな展開が発表できたらいいなと……(※2020年末コメント)
※2023年末…金沢氏のTwitterにて、新たな情報が入りました(↓)
続編ではなく、世界線を共有するミステリー作品を制作中とのこと。
続報を待ちましょう!
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