ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ/クリア後感想&レビュー

※この記事は2020年公開していたものを加筆修正したものです。

今回は2020年2月に発売された、「ペルソナ5 スクランブルザファントムストライカーズ(以下:P5S)」のクリア後感想&レビュー記事です。

ストーリーの核心的なネタバレはしていませんが、部分的な会話やスクリーンショットを掲載しています。閲覧の判断にはご注意ください。
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ペルソナ5 スクランブルザファントムストライカーズとは?

今作は2016年に発売された、アトラスのペルソナシリーズ5作目「ペルソナ5」のスピンオフゲーム(続編)です。無双シリーズの「コーエーテクモ(オメガフォース)」とタッグを組んだアクションRPGとなっています。

補足:ペルソナ5(P5)

ちなみに「ペルソナ5」自体は2019年に新キャラ、新要素、追加ストーリーを加えて、「ぺルソナ5 ザ・ロイヤル」として完全版が発売されています。私自身は無印版(ペルソナ5)をプレイ済みです。

「ペルソナ5」のプレイは(可能な限り)必須

今作は前述のとおり「ペルソナ5」の本編後(本編の半年後)の設定のため、「ペルソナ5」の続編的な立ち位置です。そして「ペルソナ5」をプレイ済みの前提と受け取れました。

はじまりに際して、今作までに関する説明(「ペルソナ5」本編の説明)は一切ありません。各キャラクターの紹介(主人公との関係性など)もなかったです。

(特に説明なく)再会から物語ははじまります。

「ペルソナ5」から戦闘システム、ストーリーのテーマなども変わっている(新しい敵の登場)ため、シリーズ一見さんお断りというほどではありませんが、思い入れや会話劇(そのノリ)まで楽しむのであれば「ペルソナ5」をやっていた方が格段に良いです。「ペルソナ5」で出来上がっている怪盗団のメンバーの関係性やノリは今作だけプレイする分にはちょっと疎外感を感じてしまう気がしました。

無印版か、完全版か

今作をやる上での知識としては、無印(ペルソナ5)と完全版(ペルソナ5ザ・ロイヤル)はどちらか片方をプレイしていれば大丈夫です。

今から「ペルソナ5」を始めるというのであれば、完全版(ペルソナ5ザ・ロイヤル)をプレイすべきですが、無印(ペルソナ5)をやったことがあれば、今作を始めて問題ありません。完全版(ペルソナ5ザ・ロイヤル)で追加キャラとして登場していた、芳澤かすみや丸喜拓人は今作には登場しません(存在を考慮されていません)。

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プレイ記録

  • プレイ機:PS4版
  • プレイ時間:約36時間
  • 難易度:イージー
  • 主人公レベル:75
  • BANDレベル:56
  • リクエスト:”極”ボス以外は完了
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ストーリー

「ペルソナ5」本編の半年後、夏休みに再会を果たした「心の怪盗団」の一行の前に、「ネガイ」と呼ばれる、人の持つ願望を”悪”として具現化された異世界(パレス)が登場します。

最初の敵は渋谷に登場するアイドル、柊アリス。

そんなパレスの支配者、王(キング)を成敗するために再び怪盗団を結成&参上するという、「ペルソナ5」と同じような展開でありながらも、歪んだ欲望(成敗の対象)である異世界(パレス)と王(個人)が全国各地に散らばっている(そもそも探す)ことから、”全国を(キャンピングカーで)旅する”という目的かつ新たな見どころがあります。

もうひとつの見どころとして、新キャラクターが2名登場します(後述)。

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重要ポイント:無双じゃないよ!

一番初めに抑えておくべき要素として、ゲームジャンル(戦闘システム)を挙げます。

今作の制作発表された際に、無双シリーズで有名なコーエーテクモ(オメガフォース)が絡んでいることから巷では「ペルソナ無双」とも呼ばれていました。

『ペルソナ5 スクランブル』PV#01

事実、プロモーション映像だけ見る分にはこれまでに無双シリーズとコラボをしてきた作品のようなスピンオフゲームらしさ、お祭り騒ぎの無双っぽさが感じられました。正直私も無双系に期待を寄せた部分も大きかったです(ペルソナも無双も大好きなので)。

しかし?プレイしての感想としては、「無双ではない」が「爽快感はある」といったところ。

・無双特有の敵のワラワラ、バサバサ感はなし(ラストダンジョンだけ少しあり)
・ペルソナの”属性”を生かした連続攻撃が可能でボコスカ感はあり
・”SHOWTIME”発動で敵を一掃するのが気持ちいい!

ゲーム的な良し悪しではなく、今作に対して「戦国無双」「三國無双」シリーズらしい無双感を重視、期待していると、肩透かしは否めないかと思います。フィールドを1回戦、何十分と攻略していくようなものではなく、拠点や制圧という概念もないです。ダンジョン内(バトル)もシンボルエンカウントで、全体的に無双の特徴は盛り込まれていない印象です。

こういう場面をみるとめちゃくちゃ無双っぽい!

ただ一応フォローしておくと、制作側は発表時から無双だぜ!などと売り出してはいません(タイトルにも”無双”とはついていません)。すなわちこちらの先入観であり、プレイした結果、無双じゃない!と評価を下げるのは違うと思います。しかし先行していたイメージがある分、無双要素を重視する人は購入やプレイに注意が必要です。

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全体的な感想

良い:正当な続編感

ペルソナシリーズの過去のナンバリングタイトルのスピンオフ作品(音ゲー系やQなど)のような、なんでもありの全員集合お祭り騒ぎ!的なゲームではなく、歴とした「続編」という印象を受けました。

単純に本編後のキャラクターたちの近況を知れる点はもちろんのこと、ストーリーは時間軸を辿り、今作でさらにそれぞれの成長(覚醒)など、前作の”つづき”として「ペルソナ5」の世界や物語が積み重ねられていきます。もちろん、お祭り騒ぎスピンオフもいいのですが、正式なものとして再び新しいものが得られる、遊べるというのは、作品が好きであればあるほど非常に喜びを感じるポイントですね。

他にも、前作からすでに「現代」を取り入れた世界ですが、新たに「AI(AIとの共存)」に焦点を当てた、さらなる身近で明確な近未来的ストーリーに仕上がっています。展開は常に水戸黄門的ベタさでありながらも、取り上げるテーマによって生まれたリアリティは非常に興味深いものがありました(ありえる/なくはない未来だと思う)。

決められたメンバー(怪盗団)やその成長(覚醒)が描き終わっている以上、続編(スピンオフ)を作るに際しては、新キャラクターの登場、戦闘システムの変更など変化による楽しさの生み出し方はもはや必然であり、それらを理解、取り入れたうえでの今作のストーリー、システム設計、バランスなど全体的な評価は高いです。

良い:ボリューム

スピンオフ的な作品とはいえ新作ゲーム、30時間~は十分なボリュームでした。

さすがに「ペルソナ5」と比べるとあっさり、サクッとになってしまいますが、そもそも「ペルソナ5」の方が(ボリューム面で)異次元レベルです(コスパが良いとも言えますが)。もちろん個人差があるので時間だけでの評価は測れませんが、今作のストーリーにおいては不足も蛇足も感じませんでした。終わりの駆け足感も尻切れ感も違和感もありません。今作のテーマでもあろう、「AIとの共存」に対して今作なりの答えがあり綺麗にまとまっていた印象です。

良い:おしゃれでスタイリッシュなあれこれ

各種メニュー画面、音楽など、ペルソナシリーズの個性、ペルソナらしさはもちろん健在です。配色によってはややビビットカラーが目にくるところもありますが(双葉のメニュー画面など)、いちいち凝ってておしゃれだなぁ~と思いました(語彙力不足)。

良い:親切設計

戦闘システムは「ペルソナ5」のコマンド式からリアルタイムアクションに変わりました。この変更に際しての部分はチュートリアルや解説(ヘルプ機能)、戦闘中のナビもしっかりとあり、戦闘迷子になることはありません。同じゲームシステムで続編を楽しみたかったという人もいるとは思いますが、個人的には新たな試みとしてここは評価できるポイントだと思うと同時に、そこに対するサポートとしては十分であると感じました。

とくに難易度は3段階(4段階)に分かれていて、最弱のイージーまで落とすとリアルタイムアクションのある種特徴でもあるゴリ押し連打で進行も可能です。私のようにそれが良い(手ごたえ不要、リズム重視)という人にはありがたい難易度設定ですし、前述の、ストーリーを楽しみたいのにゲームシステムが受け入れられない!、(説明されようが)リアルタイムアクション苦手!って人にも楽しめるようになっています。逆に歯ごたえよこせ!って人にも考慮された豊富な難易度バランスです。

良い:ペルソナの活用

戦闘においてペルソナの属性要素が大いに活用されているため、必然的に上位のペルソナを生み出したり(合体)、技習得、継承のためにレベル上げをする必要性が出てきます(それを意識するクエストも多数あります)。この点はペルソナの特徴を存分に加味されていると感じたポイントです。

同じくキャラクターそれぞれの属性強弱点も影響度合いが大きく、相性次第でバトルの爽快感が圧倒的にアップします。プレイヤーの使いやすさはさておき、ダンジョン毎に属性が変わるなどパーティーメンバーの考慮、必然的な入れ替えによって怪盗団の皆で戦っている感が増し増しです。

さらにパーティメンバーかつプレイアブルキャラも怪盗団全員を選べるため、続編という思い入れがある分、主人公以外の(好きな)キャラクターを操作できるのも魅力的なポイントだと思います。

私は今作に限らず基本的に冒険せず気に入ったメンバーを使い続けてしまう食わず嫌いタイプですが、触ってみて初めて分かる使いやすさがあるため、入れ替えの必然性を自然に生み出しているバランスや展開はうまいなと思いました。

良い:愛すべきキャラクターたち

「ペルソナ5」からのおなじみのキャラクター、怪盗団メンバーはもちろんのこと、今作の新キャラクター、AIのソフィーと公安警察官の善吉、二人にも十分な見せ場が用意されています。

とってつけたおまけではなく、二人の抱える問題、覚醒についてはストーリー展開を含め、納得のいくものであり、それらをによって二人に対する愛着も沸きます。それぞれに特徴的な固有のペルソナも存在していて、新たな”仲間”として今作を盛り上げてくれていました。

中間:広がる世界

今作の推しポイントである、全国各地の散策。複数の都市はそれぞれに取り上げられた”特徴的な1カ所”という感じですがこれについては可もなく不可もなく、ボリュームを考えればこんなものかなと思います。公式で言われている都市は、渋谷、仙台、札幌、沖縄、大阪(京都)。ほかにも名産物を食べるだけの通過点+程度の場所もあります(博多など)。この辺はボーナストラック的な感じですね。

各地でも怪盗団の影響度を知ったり。

そして場所が変わる、名産などの特徴を味わえるという新鮮味があると同時に、ペルソナ5の舞台である東京を離れることになります。

すなわちそれは東京で関係を築いた(東京に生息し続ける)、「ペルソナ5」のキャラクターたちとの接点が今作ではなくなってしまうということでもあります。武見先生(薬)や岩井さん(武器)のお世話になる必要がなくなり(別の形に変わり)、怪盗団以外のキャラクターは丸ごとごっそり登場しません(唯一、新島冴が登場するくらい)。

ただ前述のとおり、ゲーム的にこれ以上東京を深堀りはできないと思っていますし、こればっかりは仕方がない。取り上げることが出来ないことに理解もできます。とはいえ女医さん、ひふみん、ベッキーなど「ペルソナ5」の攻略対象キャラはやっぱりファンがいると思うので、その点でショックを受ける人は出てしまうかと。

惜しい:表現の加減

ストーリーの都合上、全国各地を回ったことに(回らなければいけない展開)にしっくりとはくるんですが、「夏休みすべて」を怪盗団の活動に充てるというのはやはり、それぞれの現在の立場など「無理がある。」かなと。移動や生活感など些細な部分が”期間(日数)”という点においてリアルを求めると気になってしまいました。

進路を確定する高校三年生の夏休み丸々1ヶ月以上を怪盗団としてだけの生活に充てるってのはいくら仲がよかろうが、運命共同体だろうが流石に…。ましてや竜司は補習だなんだといってるわけですから免れたとしても結構ヤバい立場じゃないの?ってね。

杏、仕事どうした?先輩、大学で友達できなかったのかな…?

あと全国各地の描写や設計など、良い点としても挙げている反面、全国散策を重視しているにしては(しているからこそ)、移動の手抜き感(ブラックアウトの一言)が気になってしまったのは私のわがままでしょうか…?これによってキャンピングカーの有用性が感じられなかったんですよね。

もちろん、ゲームだから。で片付けるべきポイントだし、ここにつっこんだらゲームできないよ?って話なんですども!!!

惜しい:会話選択肢

今作に限ったことではありません。ペルソナといえば!という選択肢でもあるんですけど、どれもこれも似たような選択肢で、「何選んでも一緒じゃない?」っていちいち思っちゃうんですよねー。スマホの返信も同じく。

良くも悪くも何にも影響しないので、めっちゃ嫌な言い方をすれば無駄な作業(笑)

惜しい:BANDポイント全然足りない

今作のシステムの一つ。ストーリー進行や観光地巡り、リクエストなど、”経験”をすることによって溜まるBANDポイントを使って、プレイを快適にしていくお助けスキル(効果)を取得していきます。例えば、取得する経験値が(少し)増えるようになるとか、アイテムが(少し)安くなるようになるとかそういう類のもの。

このシステム自体は良かったのですが、ゲームを普通に1周クリアしても未取得のコマンドが多数残ります(コンプリートできません)。要するに、意識するなり目的をもって刈り取らないとBANDポイントが全然足りません。

もちろん2周目やクエストを繰り返せば(プレイを重ねれば)、埋めることが出来るのですが、そもそもBANDポイントの”ためだけ”に2周目ありきというのは違うかなぁ…と。2周目やりたい!やらなきゃ!ってやりこみや周回要素がほかにないので猶更、このためだけにもう1周やるの?という気持ちになってしまいました(やってません)。同一クエストを何回もやるとか、時間経過を待つとか同じことを繰り返せば周回の必要はないみたいなんですが、それも上記の”ためだけ”理由で違うと思ってしまいます。

なにより、埋まらないのなら(足りないのなら)先に知っておきたかったなと。選択の順番が進行不能にやるような致命的なものではないですが、最後までやっても埋まらないとわかっているなら取得済みのスキルをLV.2に上げずに、違うスキル(新しいスキル)を取るとか、選択肢が変わった場面があったと思います。

惜しい:ロード時間が(若干)気になる

ダンジョンに入る際にチェックポイントを使わずに正面から入ると、1回1回オシャレな導入が入って時間がかかります。(回復のために)途中帰還したり、リクエストの報告をしに戻ったり、連打で選んじゃったり、行き来が多いとじわじわとイライラします(笑)同じくベルベットルームの出入りもロードが長くやや気になります(ベルベットルームのロード画面は見すぎると洗脳されている気がしてくる)。

ただし、長さは個人的な体感なので、気にならない人は気にならないかと(私はせっかちです)。あと今後のアップデートで改善される可能性のある要素のため、致命的なことではありません。

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まとめ

以上、「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」の感想でした。

あれこれと書きましたが、面白かったです!存分に楽しめました!少しでも気になっているのであれば買って損はない1作ですよ!

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