全体的な感想
中間:広がる世界
今作の推しポイントである全国各地の散策について。
複数の都市はそれぞれに取り上げられた”特徴的な1カ所(観光名所)”という感じで、これについては可もなく不可もなく、ボリュームを考えればこんなものかなという印象です。
公式で発表された都市は渋谷、仙台、札幌、沖縄、大阪(京都)、まぁ有名どころですね(笑)ほかにも名産物を食べるだけの通過点+程度の場所もあります(博多など)。この辺はボーナストラック的な感じです。
そしてフィールドが変わる新鮮味があると同時に「ペルソナ5」の舞台であった東京を離れることになります。
すなわち東京で関係を築いた(東京に生息し続ける)「ペルソナ5」のキャラクターたちとの接点が今作ではなくなってしまうということでもあります。必要物資の提供者でもある武見先生(薬)や岩井さん(武器)のお世話になる必要がなくなり(別の形に変わり)、怪盗団以外のキャラクターは丸ごとごっそり登場しません(新島冴がほんのすこし登場するくらい)。
ただ前述のとおり、ゲーム的にこれ以上東京での物語の深堀りはできないと思っていますし、こればっかりは仕方がないな…と、取り上げることが出来ないことに理解もできます。とはいえ「ペルソナ5」での交友キャラにはそれぞれにファンがいると思うので、その点でショックを受ける人は出てしまうかと。
惜しい:表現の加減
これを言うと意地悪にも思えるのですが、ストーリーの都合上、全国各地を回ったこと(回らなければいけない展開)にしっくりとはくるものの、夏休みの”すべて”を怪盗団の活動に充てるというのは、それぞれの現在の立場などやっぱりどこか「無理があるな…」とひっかかってしまいました。
移動や生活感など些細な部分が”期間(日数)”という点においてリアルを求めると気になってしまって…。
特に「ペルソナ5」本編から1学年上がった主人公は進路を決める高校三年生になっており、リアルな立場を考えると夏休み丸々1ヶ月以上を怪盗団として”だけ”の生活に充てるというのは、いくら仲がよかろうが運命共同体だろうが流石になぁ…と。ましてや竜司は補習だなんだといってるわけですから免れたとしても結構危機感がある立場なんじゃないの?と。
「杏、仕事どうした?」「先輩、大学で友達できなかったのかな?」とかいろいろ心配になったり(笑)
あと全国各地の描写は良い点としても挙げている反面、全国散策を重視しているにしては(しているからこそ)、移動の手抜き感(ブラックアウトの一言)が気になってしまったのは筆者のわがままでしょうか?これによってキャンピングカーの有用性が感じられなかったんですよね。
もちろん、ゲームだから。で片付けるべきポイントであり、ここにつっこんだらゲームできないよ?ってな話なんですど…(笑)
惜しい:BANDポイント全然足りない
今作のシステムのひとつ、ストーリー進行や観光地巡り、リクエスト報酬など”経験”をすることによって溜まる【BANDポイント】を使って、プレイを快適にしていくお助けスキル(効果)を取得していきます。
例えば、戦闘で取得する経験値が(少し)増えるようになる、アイテムが(少し)安く買えるようになるとかそういう類のもの。
このシステム自体は良かったと思うのですが、ゲームを普通に1周クリアしても未取得のコマンドが多数残ります(コンプリートできません)。要するに意識するなり目的をもって刈り取らないと【BANDポイント】が全然足りません。
もちろん2周目やクエストを繰り返せば(プレイを重ねれば)、ポイントが溜まって取得することが出来るのですが、そもそも【BANDポイント】の”ためだけ”に2周目ありきというのは違うかなぁ…と。2周目をやりたい!やらなきゃ!というやりこみや周回要素が他にないので猶更、このためだけにもう1周やるの?という気持ちになってしまいました(やってません)。
同一クエストを何回もやるとか、時間経過を待つとか同じことを繰り返せば周回の必要はないみたいなのですが、それも上記の”ためだけ”理由で違うなぁ…と思ってしまいます。
なにより、埋まらないのなら(足りないのなら)先に知っておきたかったなと。選択の順番が進行不能にやるような致命的なものではないですが、最後までやっても埋まらないとわかっているなら「取得済みのスキルをLV.2に上げずに違うスキル(新しいスキル)を取る」など、選択肢が変わった場面があったと思います。
惜しい:ロード時間が(若干)気になる
ダンジョンに入る際にチェックポイントを使わずに正面から入ると、1回1回オシャレな導入が入って時間がかかります。(回復のために)途中帰還したり、リクエストの報告をしに戻ったり、連打で選んじゃったり、行き来が多いとじわじわとイライラします。
同じくベルベットルームの出入りもロードが長くやや気になります(ベルベットルームのロード画面は見すぎると洗脳されている気がしてくる)。
ただ長さは個人的な体感でしかないかなと(筆者はせっかちです)。あと今後のアップデートで改善される可能性のある要素のため致命的なことではありません。
まとめ
以上「ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ」の感想でした。
あれこれと書きましたが、少しでも気になっている方がいれば買って損はない存分に楽しめる1作とオススメできます。特に「ペルソナ5」をプレイしたことがある人には是非遊んで欲しいです!
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