【感想&レビュー】「天穂(てんすい)のサクナヒメ」~コメで強くなれ!米作りをリアルに描いた意欲作~(※ネタバレ少しあり)

【感想&レビュー】「天穂(てんすい)のサクナヒメ」~コメで強くなれ!米作りをリアルに描いた意欲作~(※ネタバレ少しあり)

目次

全体的な感想

惜しい:イベントフラグが分かりづらい

ストーリー進行中、時々に起こるサブイベント(ミニイベント)。

島で一緒に暮らすことになった5人を知るためのものなど重要なイベントもあるのですが、それぞれのイベントが何をもって起こるのか?なぜこれが今起こっているのか?というのがわかりづらかったです。

そもそもどれだけのイベントがあるのかもわかりませんでした…。

イベントに対する匂わせのようなものが、おそらく時間経過?で起きるため、発生が脈略もない感じになっており、発生するたびに唐突すぎない?何かしなきゃいけないのかな?と筆者は思ってしまいました。

攻略情報を見れば、このイベントシーン(匂わせ)が出たら次はこれをやる!(ここに行く!)というのが明確に決まっていることが分かったのですが、意識せず単純にプレイする上ではそういうヒントみたいなものがなく(読み取りづらく)、何が始まってどこまで進んでいるのかがよく分かりませんでした(そもそも始まってるの?続いてるの?という感じ)。

結果として知らぬ間に誰かのイベントフラグをどこかで起こし、意図せぬタイミングでバラバラに見てしまっているという凄くふわっとした感じ、すなわちストーリーを感じる場面が少なかったなと。

これによりイベント系での作品世界への没入感が薄く若干消化不良、熱量不足で、結果的に島で一緒に暮らすキャラクターたちへの思い入れが筆者はちょっと満たされなかったです。

それぞれのイベント内容はどれも素敵なので連続して見ていただきたい。ここは攻略情報を見ながらやることを推奨します。

惜しい:消費期限が短い(リアルだけど)

ダンジョンで取得する食材(素材)はどんどん加工(料理を作成)していかないと3日程でガンガンに腐っていきます。

これはリアルに寄せた結果で仕方がないとは思いますが、消費期限がわかりやすく明記されていたり、事前に警告が出るなどあれば献立で消費する、干物にして腐らせないようにするなど意識しやすかったかなと思います。

アイテムの”氷”を入手すると保管期間が延びると教えられるのですが、それでもほんの少しの体感、劇的な変化というほどではありませんでしたね。

筆者は自分が思っている以上に毎日腐った報告が届く始末でした(笑)

惜しい:羽衣移動の難しさ

ダンジョン探索において、戦闘難易度はコントロールできるのですが、ダンジョン内で活用する羽衣移動は難易度お構いなしの必須アクションとなっています。

この羽衣移動(羽衣アクション)とは、サクナヒメが羽衣と呼ばれる布切れを自在に伸ばすことで、羽衣を対岸や壁などにくっつけて自分ごと瞬間移動をする=ダンジョンのギミックを攻略するというものなのですが、これがかなりの曲者。この方向判定がシビアです(筆者が下手なだけかも説)。

ボタン操作でシンプルに8方向(上下/左右/斜め)に羽衣が伸びるのですが、出した位置から綺麗に決まらないと対岸に引っ付かないので、サクナヒメの立ち位置側(発射側)の定点をしっかり調整しなければいけません。

特に探索目標(ボーナス)でダンジョン攻略に時間制限がある場合や、羽衣を斜めに連続で上り続けるアクション、ジャンプとの組み合わせなど、スピード感を重視する場面や定点確保が不安定な場面は特にこの判定がうまくいかず目標が総崩れにる場面が多く、フラストレーションが溜まります。

ダメージのある障害物をかわすときなども羽衣移動がうまくいかずにダメージパターンに入ってイライラが増大したり。戦闘がスタイリッシュな反面この羽衣移動操作が地味で繊細な印象を持ちました。

惜しい:やり込み要素

ストーリー的なやり込み部分に関してはバランスも良く、一度エンディングを迎えてもラストイベント直前に戻るため半永久的に米作りを続けるということが出来ます。

筆者のクリア時点での米作りステータスを見る限りまだまだ続けられますし、米作りでカンストを目指したいと思う人もいると思います。

惜しいと思ったやり込み部分はそこではなく、さまざまな要素に対する”図鑑”的なものが存在していない点、すなわち今作にはコンプリート要素がありません。

敵の情報や、ダンジョンで手に入れる素材や食材、そこから作れる料理がどれだけあるのかなど知りたい情報を手に入れるすべがないのです。

コンプリート欲は図鑑がないから仕方がないと割り切れても、単純に何がどれくらいあるのかだけでも(何分の何みたいな)知りたかったです。

例えば交易品に”季節限定”と書いてあることに偶然気づいたり、ダンジョンでもそうですが時期やタイミングによって限定的に発生している素材があるようで、それらが情報として分からないのは残念でした。

これが顕著に出たのがミルテの郷土料理(献立)クエストで、料理名以外のヒントがない中でゲーム内では調べる術がないのです。

どの材料が、どの時期に、どこで、何によって(ダンジョン/交易)手に入るのか、作れるのか、そもそも料理として作る必要があるのか(ただの素材なのか)、料理ならば何がどれだけの数必要なのか、これらすべてわかりませんでした。

さらにここに追い打ちをかけるのが前述の消費期限の短さであり、料理をするならなおさら時期や取得するタイミング(材料すべてがそろうタイミング)をコントロールしないと、揃わずして腐りだします(笑)

この辺が完全に攻略情報頼みだったため、ゲーム内での説明(ヒント)、情報があまりになさすぎるなと思いました。

まとめ

以上「天穂のサクナヒメ」のクリア後の感想&レビューでした。

惜しい点もあれど、圧倒的な満足度と人におすすめできる面白さを持った1作でした!「気になる…」と思った時点で絶対買い!のゲームです。

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©2020 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.

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