ミッドガルでの再会
ニブルヘイムでの思い出を経て「FF7R」の開始直前、2人はミッドガルで再会を果たします。
再会をきっかけにティファの誘いによって反神羅組織アバランチの活動に「なんでも屋」としてクラウドが参加をする「壱番魔晄炉作戦」からゲームの本編が始まります。
ティファ・20歳/クラウド・21歳
「FF7R」開始時の年齢を見ると(クラウド視点での)ティファとの直近の(印象的な)思い出は5年前の「ニブルヘイムでの騒動」まで遡ります。
ティファは「スラムに住んで5年(スラムに来て5年)」と言っており、5年前の出来事によって村(ニブルヘイム)を出てからずっとミッドガルのスラムに住んでいることが分かります。
★ティファのこれまで(クラウドと再会するまでの空白期間)は小説で語られています(↓)
「5年ぶりだ」
「壱番魔晄炉作戦」から帰還後、エアリスから貰った花をティファにプレゼントするクラウド。
空白期間のクラウドの成長や行動に困惑するティファに対して、大人になったよアピール全開で相変わらずイキった行動をしちゃうクラウドなわけですが、本編内で時々垣間見える彼の精神年齢の低さをみなさん感じていらっしゃいますでしょうか?
「FF7」経験者はリメイク版のクラウドに対して、精神年齢の表現のうまさも感じられたのではないでしょうか?クラスファーストアピールとか、バレットに突っかかるノリも「まだ反抗期なの?」感があって、これらは最後に真相がわかったときに綺麗に繋がるポイントだと思います。
実年齢に対する精神年齢の低さをもってすれば、元々好意を持っていた女の子に再会しちゃったらアピールするのも、カッコつけるのも分かるんですけどね。
5年ぶり?
そして、皆さん聞き逃してはいないでしょうか?
黄色い花をプレゼントして「”5年ぶり”の再会」であるとアピールしたクラウドに対して、ティファが発した、「えっ?」という困惑の反応を…。
ティファから見るクラウド
些細な違和感が生まれたところで、ここを深堀し視点を変えてティファの発言をいくつか。
「村を出てからのこと 聞きたいな」
「FF7R」開始直後から度々(頻繁に)謎の頭痛に見舞われるクラウドに違和感を感じている(プレイヤーと)ティファ。そんなクラウドに「村を出てからのこと 聞きたいな」と彼女は頼みます。
(クラウドがソルジャーに憧れて)村を出てからのこと…すなわち7年前です。ティファの方はクラウドとの(印象的な)思い出(の最後)は、7年前の「給水塔での約束」が最後のようです。
「その目、前はもっと」
7年前のティファの記憶の(村の)クラウドの目は「青く(7年前のシーン参照)」、その記憶から変化したソルジャーの証である「魔晄の瞳」や、ソルジャーの戦い方に反応するなど、クラウドが村を出てからソルジャーになれたこと、(元)ソルジャーであるというクラウドのことを疑ってはいません。
これは逆を返すと、ソルジャーとなったクラウドと会うのは初めてであると思われ、クラウドの変化に戸惑っているような言動が垣間見えます。
5年ぶりじゃないの?、7年ぶりじゃないの?
2人の視点を整理してみると…
クラウドのティファとの(最後の)記憶は5年前の「ニブルヘイムでの騒動」
ティファのクラウドとの(最後の)記憶は7年前の「給水塔でのやりとり(約束)」
ティファの目線だと、7年ぶり(給水塔で約束を交わし、村を出て行ってぶり)に再会したはずのクラウドが「(ティファが)神羅を憎む気持ちも分かる」など、5年前の「ニブルヘイムでの出来事」を知っていることに違和感を抱きます。かと思えば、その後(騒動後)村を出てからの彼女の行き先(動向)を知らなかったりとなんだかちぐはぐです。
逆にプレイヤー(クラウド)目線でいうと、クラウドの5年前の記憶に対して、ティファはなぜ5年前の「ニブルヘイムでの出来事」をクラウドと共有している思い出(記憶)と認識していないのでしょうか?
そしてこの、お互いの記憶の相違が物語の「真相」の”欠片”の一つです。
以上がリメイク版で現時点でまとめることが出来ることになります。
リメイク版の続きが待てないよ!って人はオリジナル版「FF7」を是非!
お互いの印象
最後にリメイク版でのお互いの印象について(あくまでも個人的な)見解を述べておきます。
クラウド ⇒ ティファ
クラウドからティファへは序盤から好意を持っているな(好意が映し出されているな)と感じました。
ティファへの好意については、8歳の頃から既に生まれているわけですが(のちにわかる)、久しぶりの再会にしてよりティファに良いところを見せたい感が些細な言動にすら滲み出ている印象でした。
誰にでもつっかかっていく愛想なしのクラウドがティファの言うことだけは聞くし、未払い金が発生しても許し、やりたくない仕事でもティファから頼まれればやっちゃいますよね。それらを含め全体的にティファにだけ圧倒的に物腰が柔らかい印象を抱きました(※個人的な感想です)。
これについてはクラウドの記憶の中のティファの最後(の映像)すなわち5年前に守れなかったことが影響しているのか、彼の奥底の心理(彼女への思い)が作用しているのか、同郷の友人という距離感がそうさせているのかまでは分かりませんし、そのすべてかもしれません。
ただ彼女の事を言葉でも態度でも心配する姿が特に印象に残りました。「ティファ」って何回名前だけ呼ぶねん!とみなさんも思ったことでしょう(笑)
実はオリジナル版である「FF7」ではティファに対してすら序盤は特に特別視がなく、他のアバランチメンバーと同じようにつっけんどんな態度で接しています。作戦中にそわそわするティファを咎めたりするんですよ…。
それをもってすれば個人的にはリメイク版のクラウドの方が(不器用な応対に)好感が持てますし、「FF7」と比べるとティファへの好意がより鮮明に、強く描かれている印象でした。
これについては【真相】への重み/説得力をより持たせるためかな?なんて思ったりもしますが、描写やセリフ一つ取っただけでも特別感/距離感が読み取れる表現は非常に良かったと思います。
ティファ ⇒ クラウド
ティファのクラウドに対する好意も間違いないのですが、彼女の方は物語が進む中で徐々に好意が積み重なっていった(いく)印象です(とはいえまだまだ分かりづらいなとは思いましたしこれからなんでしょう)。
序盤の彼女のクラウドに対する行動は好意はありつつもあくまで同郷の友人に対する善意、親切心だなと。7年前に交わした「給水塔の約束」からクラウドのことを意識し始めた彼女は、再会が嬉しい反面クラウドが発する違和感に彼女自身も関与していることから接し方に悩まされている印象の方が強く感じました(筆者が真相を知っているからなのかもしれませんが…)。
序盤は特に村では仲が良かったわけでもなかった不愛想な少年が、久しぶり(7年ぶり)に会った割に凄い優しく接してくるな…昔と違うな…と困惑してそうだなとも思いました。
個人的にはリメイク版で彼女の心情の変化の起点になったのはクラウドが「給水塔の約束」を思い出したところではないかと。
「ピンチである」と匂わせてアピったことを思い出してくれた(覚えていてくれた)と知った、ティファの嬉しそうな顔が非常に印象に残りましたね。
そもそも「FF7」での最初から始まるティファの幼馴染猛追アピールの方が筆者は違和感があったので、「CC(クライシスコア)」で描かれていた彼女のクラウドへの心情も組み込まれたうえで進行しているはずのリメイク版が今後もオリジナル版での違和感(温度差)を解消してくれるのではないかと、そういった点も楽しみの一つです。
★「CC」はリメイク版に取り込まれているはずであると考察しました(↓)
参考にした資料
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