【FF7R考察】フィーラーが守ろうしている「運命」とは?/運命の中で起こった”変化”とは?

【FF7R考察】フィーラーが守ろうしている「運命」とは?/運命の中で起こった”変化”とは?

目次

フィーラーとは?

”点”を歩んできている

たとえば、バレット

序盤にてオリジナル版経験者は思いませんでしたか?

「バレットってこんなキャラだったっけ?」って。

彼の(本編以前の)運命でいえば「①マリンを連れて②ミッドガルに来て③アバランチとして活動している」ことの起点となる「コレルでの出来事」が押さえられており、逆にそれ以外の部分は運命やフィーラーに干渉されていないはずです。

圧倒的に空白期間が多いのでなんとでもいえますが、会話一つ、行動一つで(フィーラーの関与しない)運命が変わるのはある意味当然で、バレットがコレル村からミッドガルにやってきて4年間、彼が何をやって誰と関わってきたのかは無限にどんな方向にも広がります。

そのたくさんの選択肢や出来事の中で結果的に変化があった分かりやすい出来事としてリメイク版では「アバランチの分派」になっていることが挙げられると思います(オリジナル版では弱小本家)。

そしてフィーラーの監視項目はアバランチとして「壱番魔晄炉作戦」を行うことなので分派だろうが本家だろうが運命(フィーラー)には関係ない=介入されなかったということも同時に分かります。

バレットがリメイク版で(オリジナル版と違い)陽気なおじさんになろうと、歌を歌おうと、頼りにしてくれようともフィーラーからすれば「壱番魔晄炉作戦」さえ通過すればいいわけで彼の性格だなんだとその辺はどうでもいいということです。

オリジナル版「FF7」とは違う世界線でのここまでの彼の人生における歩みによって出来上がった人格として解釈できます。

★バレットが通過しなければいけない運命を左右する出来事について(まとめ)(↓)

これらがリメイク版におけるただ単なる性格の設定の変更でも構わないのですが、オリジナル版経験者だけが分かる別世界線やフィーラーの存在する意味という点を加味すると、初見者とは違った見方を楽しめる理解が深まる要素ではないかなと思っています。

たとえば、ティファ

ティファの運命を左右する出来事と言えば7年前の「給水塔での約束」や、5年前の「ニブルヘイムでの出来事」でしょう。本編内でも語られるようにこれらは間違いなく彼女が通過してきている《運命》です。

そして彼女が「ニブルヘイムでの出来事」を経てミッドガルに到着しクラウドと再会するまでの5年間ここもまた運命やフィーラーに関与されていない空白期間になります。

オリジナル版と違う/変わった点に着目すれば、この5年間で彼女の人生において影響を与えたもの、人格を形成した部分として描かれたのは七番街スラムの住人との関わりでしょう。

(オリジナル版に登場しない)マーレさんには孫と言われるほど可愛がられ、家を持ち、店を切り盛りし、街に馴染んでいるリメイク版のティファ。

15歳で命からがら到着したミッドガルでひとりぼっちでスラムを生きてきた彼女がここまでやってこれたこと、街や街の人への愛着や恩を彼女が大切にしているからこそ、神羅への恨みを持って反神羅組織「アバランチ」に参加していても、今を生きる人たちへの情愛が勝り民間人を巻き込む「アバランチ」の活動に乗り気じゃないことにも(その狭間で葛藤していることも含め)納得がいきます。

ちなみに、オリジナル版ではティファと七番街の人との関わりはほとんど描かれていませんし、ティファ自身「アバランチ」の活動に積極的です。

★ティファが通過しなければいけない運命を左右する出来事について(まとめ)(↓)

★「給水塔の約束」における扱い、思い出し方なども運命の中で起こる”変化”の一つでしょう(↓)

伍番魔晄炉作戦におけるフィーラーの動き

話を【フィーラー】に戻して、フィーラーは《運命》を”点”で押さえているという部分で分かりやすかったのが「伍番魔晄炉作戦」への一連の流れです。

まず大前提として、クラウドが(バレットとティファとともに)「伍番魔晄炉作戦」に参加をすることはフィーラーが守るべき《運命》です。

クラウドは「伍番魔晄炉作戦」に参加したことによって、神羅の施設に侵入し、エアバスターと戦い、伍番街スラムの教会に落下し、エアリスと出会いその後を共にすることになる起点(スタート地点)であるためです。

クラウドがエアリスと出会うために「伍番魔晄炉作戦」に参加しなければならない《運命》なのです。

察知

オリジナル版では…ティファの口添えで(バレットのへそくりまで使いはしますが)自然な流れでクラウドが作戦に参加することになります。

しかしリメイク版では…前述の通りティファ自身が(オリジナル版と違い)「アバランチ」の活動に積極的ではない性格/感情を抱いているため、クラウドを作戦に参加させることに対してバレットを説得できず(説得せず)、クラウドの不参加が決まります。

ここで「作戦に参加しないってよ」「運命から外れかけてるぞ」とフィーラーが察知し、「セブンスヘブン」内をうろついてる描写があります。

介入のタイミング

《運命》から外れかけている状況を察知しているフィーラーですが、彼らはタイミングを見計らっているのか?そういうスタンスなのか?ギリギリまで介入をしてきません。

《運命》から外れかけていると察知してから、たとえばジェシーを負傷させるという手段を取るだけならいくらでもタイミングはあったはずですし、外れたと分かった瞬間になにかしらの行動を起こしても不思議ではありません。

しかし秘密の作戦を見逃し、アバランチの3人と交流を深めさせてくれる懐の深さです。これはビッグスが作戦に出発していないとビッグスまで負傷させてしまったり、それによって計画中止になる可能性もあるためあのタイミングだったとも考えられます。

敵にも味方にもなる

彼らがいよいよ登場し、介入してきたのは作戦当日、目的地へ出発する直前です。

彼らはクラウドを「伍番魔晄炉作戦」に参加させる《運命》のためにジェシーを負傷させることを目的に動き始めます。フィーラーは運命を守ること”だけ”を目的にしているため、ここでの彼らの行動に対して無を貫けばある意味無害の存在です(「眠れ なにも気にすることはない」は正直な言葉)。

しかしクラウドたち含めプレイヤーは(この時点で)フィーラーの目的を知る由もない訳ですから「伍番魔晄炉作戦」の直前の出現の仕方、介入、行動目的は当然のように《敵》に見えてしまいます。

その結果クラウドたちの行動は(意図せず)フィーラーの妨害をしていることとなり、フィーラーからしても運命を変えようと邪魔をする《敵》とみなされ彼らと戦うことになっているということです。

ほかにも「七番プレート支柱攻防戦」においてクラウドたちの到着が早すぎたことで、早くバレットたちと合流したい(攻防に参加したい)クラウドたちに対して、プレートが落下する運命を守るためにクラウドたちの参加を阻止しようと(遅らせようと)するフィーラーが駅前で妨害してきた(戦うことになった)のも同じくお互いがお互いに《敵》という見え方になってしまったパターンです。

逆に神羅ビルでバレットを助けたこともフィーラーからすれば、オリジナル版から見てバレットが離脱するタイミングではないことから運命を守るための行動なのですが、クラウドたち(プレイヤー)からすれば、仲間を助けてくれた《味方(敵ではない)という見え方になると思います。

フィーラーは一貫して自分の命題「運命を守るため」だけに動いているのですが、それらが通過のタイミング、関与の仕方によって、敵にも味方にもなる(見える)という点がまた物語をややこしくしている要因の一つだと思います。

★エアリスが通過しなければいけない運命を左右する出来事について(まとめ)(↓)

またどこかの考察で…

ここまで読んでくださった皆さんは一つ疑問に思ったことがありませんか?

「それならばそもそも今作の最後にフィーラーを倒す必要はあったのか?」と。

初心者にはフィーラーが《敵》に見えていてもおかしくないのですが、オリジナル版経験者は終盤までの流れを持ってすると、逆にフィーラーを倒すことに対して違和感を感じているはずなんです。この件についてはまた別で考察出来ればと思っています。

まとめ

今回は【フィーラー】という存在に対して「フィーラーの守ろうとしている運命」と「(別世界線設定における)運命の中で起こった”変化”」を交えてリメイク版のストーリーや設定を考察してみました。

インタビュー動画でシナリオ担当の野島一成氏が言っているように「リメイク版だけでも楽しめるように作られている」という点から基本はオリジナル版を交えず、リメイク版だけで考察した方がスマートなのかもしれませんが、オリジナル版経験者だからこその解釈で(正解、不正解はさておき)考察するのも(が)楽しいという側面もあるということをお伝えしておきます。

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