今回は300回目(最後)のループでおきた『機兵汚染事件』について、人々の動きなどややこしい部分をまとめていきます。
この事件が物語を複雑にしている原因(根源)でもあるため、整理出来ると物語全体への理解がかなり追い付くと思います。
★「十三機兵防衛圏」を理解するための概要とポイント(考察)(↓)
★「十三機兵防衛圏」のカップリングまとめ(解説&考察)(↓)
機兵汚染事件
『機兵汚染事件』は、今周(300回目/最後のループ)の16年目…「セクター2(2064年)」にて、”怪獣(ダイモス)”との戦いの最中に起きた事件です《イベントアーカイブ030》。
原因は、関ヶ原瑛が搭乗していた15番機兵にウィルスプログラム【DD426】がセット(混入)されていたこと。それにより機兵が暴走、全機兵のシステムを停止させ、戦場が崩壊。
指揮を取っていた森村(2周前)/森村先生は機兵搭乗者の命を優先し、戦場からの撤退を決断。
全機兵の強制転送を実行したものの急遽の事だったため、転送先の指定が出来ず機兵と機兵に乗っていたメンバーは(「セクター」以外も含めて)各方面に(ランダムに)転送されてしまいます。
さらに戦場に【DD426】がばら撒かれたことによって、他の機兵操縦者も【DD426】に感染し、副作用である「記憶が無くなっていく」ことも(メタ的ですが)物語を複雑にしている要素です。
- 真相/犯人は誰なのか…?
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指示者:井田鉄也
混入者:東雲諒子
「セクター2」での戦闘の直前、好意を抱いている井田から(嘘の情報で)【DD426】を次戦で使うように指示された東雲はこれを当然のように快諾。
そこで【井田の素性を疑う関ヶ原を見返そうと思ったことから、あえて自分ではなく関ヶ原の機体(15番機兵)に【DD426】をセット(混入)した】ことが事件の始まりです《イベントアーカイブ029》。
- 戦場にばら撒かれた【DD426】とは…?
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脳内のナノマシンを侵すウィルスプログラム(のようなもの)。
【DD426】が生まれた(作られた)本来の来目的は、”怪獣(ダイモス)”を呼び出す【Dコード】を脳から物理的に切り離すため。しかし同時に脳がダメージを受けて激しい痛みとともに記憶を失っていくという副作用があるとされています《ミステリーファイル074》。
製作自体は名前に426と付いているだけあって、和泉(2周前)が「適合者」たちから【Dコード】を発信させないために作ったものです(だと思われる)。
これは1周前(のループ時)に「適合者」ごと抹消するに至った彼の思考《イベントアーカイブ015》に近い(=そのころに作成?)ように感じますが、426は(リスクの面でか?)実際には使用してはいません。
しかし今周(のループ)で発見され(残っており)、早く次のループに行きたい(今周のループを終わらせたい)井田が悪用した形です。汚染濃度(感染状況の長さ)により酷ければ数日、軽度でも1か月で記憶が無くなるといわれています。
戦場に居た人々
(今周の)怪獣の侵略は「セクター1」⇒「セクター2」と進んできており、「セクター1」は準備不足で戦闘せず崩壊済。
「セクター2」が実質初戦であり、機兵を19機準備しています。
そしてこの時点で集まっているのは、①:「セクター1」と「セクター2」にいた「適合者」と、②:ループを超越した「過去の適合者(元適合者)」です。
《戦闘に参加していた人物(AI)》
①:今回のループの「適合者」
ー「セクター1」生まれー
・沖野司 …12番機(第1世代)に搭乗
・和泉十郎…13番機(第2世代)に搭乗
・森村千尋…不在/森村(2周前)が意図的に「セクター4」に移動させ、冬坂五百里として生活中。
ー「セクター2」生まれー
・郷登蓮也…(無人の)1~11番機(第1世代)を遠隔操作
・東雲諒子…14番機(第2世代)に搭乗
・関ヶ原瑛…15番機(第2世代)に搭乗
②:過去のループの「適合者」=「元適合者」
・森村(2周前)…統制/指揮
・井田(1周前)…統制/指揮
・如月(1周前) =(AI)キサラギとして16番機(第3世代)に搭乗
・三浦(1周前) =(AI)ミウラ として17番機(第3世代)に搭乗
・玉緒(1周前) =(AI)タマオ として18番機(第3世代)に搭乗
・比治山(1周前)=(AI)ヒジヤマとして19番機(第3世代)に搭乗
AIの4名は前周の最後、データ保存中に(怪獣の攻撃起因の)事故に遭い、不完全なバックアップとなってしまったため体がありません。
8年を費やした井田(1周前)の研究によって、キサラギとタマオにはデータを埋め込む彼女たちの姿をしたドロイドを作成していますが、如月(1周前)のドロイドはのちに426/和泉(2周前)に奪われています。
ミウラ(三浦(1周前))とヒジヤマ(比治山(1周前))は有無を言わさず、キサラギ(如月(1周前))は志願して機兵に組み込まれ、タマオ(玉緒(1周前))については詳細不明な点が多いですが戦闘には参加しています。
強制転送実行時の状況
戦場を離れた場所から統制しているディスプレイから機体の状態変化を読み取っていくと…ブルー(正常時)⇒ オレンジ ⇒ レッド とイベント内で変化していきます。この色の変化は機体のHPを示していると思われ、汚染濃度の目安ともいえます。
・1~11番機を転送 or 放棄(9機の表示が消える)
・16番機(キサラギ/オレンジ)転送
・13番機(十郎/オレンジ)転送
・12番機(沖野/オレンジ)転送
・19番機(ヒジヤマ/レッド)転送
・14番機(東雲/レッド)転送
ここで「あと(の機体)は反応がない」とされ、井田を残し、郷登と森村(2周前)が戦場を離脱。
この時点で未転送なのは以下。
・15番機(関ヶ原/オレンジ)
・17番機(ミウラ/レッド)
・18番機(タマオ/レッド)
しかしのちに彼らは別セクターで存在が確認されるため、戦場に残った井田によって(強制)転送が実行されたと考えられます。
井田はその後(自身は犠牲になったと思わせて)、森村(2周前)たちの前から姿をくらまします(ここからはより黒幕化していく)。
転送先とその後
《強制転送先》
・12番機(沖野)
⇒「セクター5」…誰も信用できず身を隠しながら独自に戦いの準備を進める
・13番機(十郎)
⇒「セクター3」…さつき池公園で薬師寺と如月に出会う
・14番機(東雲)
⇒「セクター4」…警察での取り調べ中に井田(特務機構)に保護される
・15番機(関ヶ原)
⇒「セクター1」…如月の姿をしたドロイド(426)と出会い、取引をする
・16番機(キサラギ)
⇒「軌道上の人工衛星」…のちに因幡深雪として、網口に接触する
・17番機(ミウラ①)
⇒「軌道上の人工衛星」…17番機兵だけが転送される
・17番機(ミウラ②)
⇒「セクター2」…本人(AI)は強制転送の直前に小型ドローンに脱出する=BJ
・18番機(タマオ)
⇒「セクター4」…玉緒ドロイドとして行動する(*疑問)
・19番機(ヒジヤマ)
⇒「セクター5」…消滅(詳細は不明)
*疑問:18番機(タマオ)について
18番機((AI)タマオ)については戦闘時から詳細が描かれていませんが、確実なのは(AI)タマオ=玉緒(1周前)が、『機兵汚染事件』の後に玉緒ドロイドの姿で「セクター4」に存在しているということ。
戦闘参加時にドロイド体も保持していたのは彼女だけで、機兵にドロイド体で乗り込んだのか?/(他の3人のように)AIとして乗り込んだ(データ移動して参加)のか?は不明。
彼女が乗っていた18番機兵の所在も明かされていない(最終的に使用されない)ため、事件による強制転送で「セクター4」に来たのか?/(誰かによって)事件後にデータが再生されなおしたのか?/第3世代(AI機兵)の権限が井田に移っている点も関係があるのか?などイベントが描かれていないため解決困難な疑問点は残ります。
感染者の経過
【DD426】に感染しているのは【DD426】の作用であり、剝がすべき【Dコード】を持つ、今周の「適合者」だと考えられます。
そして戦場で機体に搭乗していた今周の「適合者」は…沖野、十郎、東雲、関ヶ原の4名。
彼らには「記憶が無くなっていく」副作用か現れます。
・沖野…実は事件の1年ほど前に自身で【DD426】を発見しており、実験のため意図的に【DD426】に感染した。すなわち今回の事件での影響は受けていないが、そもそも既に本人の記憶は無くなって模擬人格となっている《イベントアーカイブ036》。
・十郎(のちの鞍部十郎)…事件によって強制転送された「セクター3」に”怪獣(ダイモス)”が襲来。戦えるのは自分しかおらず、2時間以上も汚染された機兵に乗り続け、手遅れの状態(廃人寸前)になってしまう(記憶はほぼ完全に剥離)。
…その後「セクター4」で鞍部十郎として治療を受ける。
・東雲…「セクター4」に突然機兵と共に現れたことで警察で取り調べを受けている最中に、特務機構を名乗る井田に保護される。しかし強制転送時にレッド表示だったこと、強制転送後の居場所を見つけるのが遅くなったことから、症状(副作用)はかなり進行している。のちに関ヶ原が手に入れた薬「経口NM C0204」の効きも悪く、物語の後半に記憶がほぼ完全に剥離する。
・関ヶ原…「セクター1」で脱出できずに取り残されていた如月の姿をしたドロイド(中身は426/和泉(2周前))に出会い、そこで自身が【DD426】に感染していることを知る。如月の姿をしたドロイド(426)を別セクターに連れ出すことを条件に【DD426】の薬「経口NM C0204」を426に作成してもらい受け取る。
転送時、既に状態が悪く(レッド表示)、物語の後半に記憶がほぼ完全に剥離する。ただし、関ヶ原は「記憶がなくなること」に対して対策を取っている。
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