今回は「十三機兵防衛圏」に登場する、南奈津乃の相棒「BJ(ビージェイ)」について。正体、作中での動きや働きを整理していきたいと思います。
★「十三機兵防衛圏」を理解するための概要とポイント(考察)(↓)
★年代と年齢早見表/混乱しそうなところまとめ(↓)
★「十三機兵防衛圏」のカップリングまとめ(解説&考察)(↓)
BJについて
BJって何者?
まず先に結論から、BJ(ビージェイ)とは…1周前(のループ)の三浦慶太郎です。
外見は、敷島重工製の探査装置/ロボット型ドローンですが、この機械に1周前(のループ)の三浦慶太郎が、記憶を移しAIとして行動しています。彼がこの姿(状態)になった経緯はこのあと時系列で紹介していきます。
すなわち…三浦(1周前) ➡ ミウラ ➡ BJとその姿や呼び名を変えていきますが、これらは同一人物(クローン)ということです。
補足情報として…2188年の『宇宙計画』における仮想居住区「セクター」の制作者(設計技師)で、南奈津乃の恋人でもあった三浦慶太郎の1周前のループにおける”クローン”です。
そんな2188年の(オリジナルの)三浦慶太郎が「セクター」制作段階での森村博士との会話中に「住んでみたかった」と語っていたのは「20世紀の戦前」《イベントアーカイブ003》。
これすなわち1929年から始まる「セクター5」のことであり、クローンの配置は彼の希望通り「セクター5」に設定されています。
BJの動き/1周前のループ
・2025年(「セクター3」/17年目/16歳)
…森村(2周前)によって保護される(時期不明)。
最後(300回目)のループでは最終的に機械(ドローンロボット)の姿となっている三浦慶太郎ですが、1周前は「適合者」として姿のある状態が(1度だけ)イベント内で確認できます。
(そこまでの経緯は不明ですが)怪獣に襲われた「セクター3」にて、井田鉄也(1周前)と如月兎美(1周前)の保護に森村千尋(2周前)とともに現れたのが、1周前の(ループの)三浦慶太郎=三浦(1周前)です《イベントアーカイブ014》。
・1985年(「セクター4」/17年目/16歳)
…森村(2周前)らとともに「セクター4」にて”怪獣(ダイモス)”との最終戦に挑んだものの敗北する《イベントアーカイブ016》。
三浦(1周前)は、比治山(1周前)、玉緒(1周前)、如月(1周前)と共に自身のデータを保存するため(…次のループでも存在し続けるため)「セクター0」への転送を試みるも、その最中に怪獣の攻撃による事故でデータが破損し一部(のデータ)だけの保存状態になってしまいます(これに気付くのは次のループが始まってから)。
同じく、森村(2周前)と最後まで戦場に残り未来を託された井田(1周前)は、森村(2周前)の犠牲がありながらも「セクター0」に転送されています。
ここで世界は全崩壊…【リセット】
BJの動き/最後のループ
・2089年(「セクター1」/1年目)
…300回目(最後)のループが開始され、井田(1周前)が(1周前の)16歳の状態で無事に「すみれ橋」に転送/再生される《イベントアーカイブ017》。
そして同じく16歳時のデータで再生された森村(2周前)と合流を果たしますが、三浦(1周前)を含む4名は前述の転送時の事故により再生されず、出会うことが出来ませんでした。
このイベント自体は三浦(1周前)/ミウラのことではありませんが、《300回目(最後)のループに記憶を保持した井田(1周前)が再生された》というのが次のイベントしかり大事なポイントとなっていきます。
・2064年(「セクター2」/16年目/20歳…16歳+5年目)
…関ヶ原に自身が持つ情報を共有する。
イベントは一気に飛んで、300回目(最後)のループの16年目。
「セクター2」での怪獣(ダイモス)との大一番(のちの『機兵汚染事件』)の少し前、17番機兵にAIとして取り込まれた三浦(1周前)は、関ヶ原から《ミウラ》と呼ばれている状態になっています。
こうなった経緯…三浦(1周前)/ミウラのイベントとしては描かれていませんが、愛する如月(1周前)を復元するための研究に没頭した井田(1周前)はその末に、如月(1周前)と玉緒(1周前)にはデータを埋め込むドロイド体を準備しています。これがいずれ《キサラギ》、《タマオ》とも呼ばれる人物(AI)です。
逆に、三浦(1周前)と比治山(1周前)にはドロイド体を準備せず、2人のデータをそのまま機兵に組み込みました(一応彼らの意志であると井田(1周前)は如月(1周前)に語っています)。
これは「セクター1」の12年目/2100年のことであり、(推測にはなりますが)三浦(1周前)もここでデータが再生されたと考えれば、16年目の時点で20歳(12年目に16歳でスタート)になっていると考えられます。とはいえ年を重ねる体(ドロイド)がないと考えれば、彼は永遠に16歳とも言えるのかもしれません《イベントアーカイブ020》、《イベントアーカイブ021》。
そんな、17番機兵に組み込まれている《ミウラ》は、地下の円盤(中枢)にある2188年の記録データを発見し、独自に解析を進め、世界を救う方法を模索していました。
しかし、そこに知られたくない情報がある森村(2周前)によってデータが隔離されたことで彼女への疑心暗鬼を深め、決戦を前に17番機兵の記憶領域に取った記録データのバックアップ(コピー)の存在を信頼する関ヶ原にだけ明かし、自身に何かあった場合も含め託しています。
・2064年(「セクター2」/16年目/20歳…16歳+5年目)
…『機兵汚染事件』に巻き込まれる。
迎えた「セクター2」での怪獣(ダイモス)との戦闘時、(井田(1周前)の依頼で東雲が関ヶ原の機兵にセットした)ウイルスプログラム【DD426】による『機兵汚染事件』が発生し、《ミウラ》も巻き込まれてしまいます。
彼が乗っていたのは第三世代の17番機兵。
この予定外の戦況に森村(2周前)/森村先生は人命優先の命令を出し、井田(1周前)と郷登による機兵の強制転送を実施。これは緊急の対応であり、誰が何処に転送されるのかわからない上での決断でした。
このランダム転送命令の直前、《ミウラ》は敷島重工製の探査装置/ロボット型ドローンに自ら移動し、17番機兵から脱出しています。このロボット型ドローンがのちに南奈津乃にBJ(ビージェイ)と名付けられる姿です。
17番機兵は、三浦(1周前)/ミウラが取った2188年の記録データ(バックアップ)を乗せたまま、軌道上の司令船(=セクターの外の現実世界)に転移しています《イベントアーカイブ127》。
★『機兵汚染事件』については別途まとめています。
・2025年(「セクター3」/17年目/21歳…16歳+6年目)
…「セクター3」にて、関ヶ原と再会する(その後しばらく行動を共にする)。
怪獣との戦闘(『機兵汚染事件』)後、戦場に残った井田(1周前)によって「セクター2」で保護され、「セクター3」に連れてこられたドローン姿の《ミウラ》。暗躍する井田(1周前)は次回のループで使えるであろう2188年のデータを欲しており、(なぜか)《ミウラ》がデータを保持していると読み(分かっており)、そこに目をつけ彼に協力を仰ぎます。
しかし、《ミウラ》は井田(1周前)のやり方に反対し協力を拒んだと井田(1周前)が関ヶ原に説明しています《イベントアーカイブ041》。
この問題に対し、井田(1周前)は《ミウラ》からなんとか情報を引き出すべく、関ヶ原と《ミウラ》の友好関係を利用し、関ヶ原に有益な交換条件を提示します。
そして井田(1周前)の条件を飲んだ(裏切りも視野に入れた)関ヶ原と《ミウラ》は再会することになります。…この時の《ミウラ》は関ヶ原の隠された目的(井田に利用されている)を知りません。
・1985年(「セクター4」/17年目/21歳…16歳+6年目)
…関ヶ原たちと共に「セクター4」へ転移する。
関ヶ原と行動を共にしていた《ミウラ》は、いくつかのイベントアーカイブで映し出され、《イベントアーカイブ071》にて、複数の「適合者」たちとともに「セクター3」から「セクター4」へ転移(避難)します。
そしてここから次の(重要な)イベント=南奈津乃(なっちゃん)に出会うまで…数でいうと15個ほどイベントが飛び、その間の《ミウラ》の行動は不明です。
しかし次のイベント然り、この空白期間中の出来事が重要と思われる場面が多く、断片的な要素と共に推測で埋めるしかありません。
★①:「セクター1」の量子コンピュータに(この時点の)自身の記憶データを保存した。
《イベントアーカイブ127》でのちに判明。
この時《ミウラ》がデータを保存した座標が(BJ-011-005)。彼はデータ保存したのち(意図的に)ドローン内の記憶は消去したため、この保存先の座標が(のちに)重要となります。
★②:関ケ原に17番機兵の所在(2188年の記録)を奪われないために、自身の記憶を消去する。
《イベントアーカイブ144》でのちに判明。
《ミウラ》はいずれかのタイミングで関ヶ原が井田(1周前)と組んでいる(利用されている)ことに気づき、井田(1周前)さらには関ヶ原に情報が漏れないように(奪われないように)、17番機兵の所在を含むドローン内の自身の記憶を消去しています。
さらに《イベントアーカイブ127》の時点で複数回消去している(行った)ことも示唆されています。
・1985年(「セクター4」/17年目/21歳…16歳+6年目)
…咲良高校陸上部の部室で南奈津乃(なっちゃん)と出会い、BJ(ビージェイ)と名付けられる《イベントアーカイブ085》。
《ミウラ》は意図的にドローン内の記憶を消去したものの、保存先の情報…座標である(BJ-011-005)を唱えたことで、それを名前だと思った南奈津乃に以後、BJ(ビージェイ)と呼ばれることになります。
ただ、そもそも《ミウラ》が陸上部の部室にいたこと自体は明かされておらず、推測としては…以下のどちらかだと思われます。
【この時点で黒服に追われる身となっている関ヶ原が隠した。】
【ミウラが関ヶ原への不信感から逃げ隠れた。】
いずれにしても陸上部の部室に隠していた(隠れていた)こと自体の辻褄は合います。
BJ(ビージェイ)は、2188年の記録データが残る17番機兵(セル)を探すために、セクター移動が可能な「適合者」である南に協力を仰ぎ、以後彼女と行動を共にしていきます。
ちなみに…BJ(ビージェイ)が南と出会ったのは《イベントアーカイブ085》と、(個々のルートで見ると気づきませんが)作品全体の時系列で言うとそれなりに経過しています。
たとえば、如月と緒方は学校の渡り廊下から転移に巻き込まれたのち、「セクター4」へ帰還してきたのが《イベントアーカイブ071》とそれらの出来事のさらに後にBJに出会って(なっちゃんの物語が始まって)います。
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